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そんなやり取りをしていると、店内の掲示板に新たな依頼書が張り付けられた。
その様子を見ていた8人は、掲示板に集まり内容を確認する。
さる某日に、町の守護の存在である秘宝が盗難に会う。
大至急、秘宝を取り返してほしい。
具体的な内容は、町長宅にて。
依頼主 エルガルト町長
「ケイン君、これって・・・」
依頼所のない様に、ケインは震えた。
偶然なのか、必然なのか、そんな事はどうでもいい。
今こうして、目の前に活路が見いだせる物があるのだから。
満面の笑みを浮かべ、一同に振り返り、リーディア、アウラ、ゴライアスは笑みを返した。
パウリーネ、マイクホード、不知火、ダングは呆れてはいたものの、自分たちも願いがかなった事に笑みがこぼれる。
「オーホッホッホッ!!」
甲高い笑いに、店内はびっくりしてパウリーネの方に注目し、
「これで、条件がそろいましたわね」
「ああ、そうだな」
「あの秘宝は、必ず私たちが取り返して見せるわ!」
「そ、そうはさせない!」
「あら、随分いうわね。さっきまで泣きそうだったのに」
「あの時の僕とは違うんだ。秘宝は渡さない。僕らが絶対取り返すんだ!」
「あの時って・・・つい5分前よ」
「うるさい!僕は、1分、いや1秒に成長するんだ!」
「わたくしに向かって、うるさいですって・・・。面白いわ、その言葉宣戦布告ととらえましてよ」
「かまわないさ」
「生意気です事。いいわ、精々あがいて見せなさい。オーホッホッホッ!!」
高笑いを響かせながら、パウリーネ一行は、”かなづちの泉亭”を後にする。
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