5.四畳半異世界誕生

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 そんなやり取りをしていると、店内の掲示板に新たな依頼書が張り付けられた。 その様子を見ていた8人は、掲示板に集まり内容を確認する。  さる某日に、町の守護の存在である秘宝が盗難に会う。  大至急、秘宝を取り返してほしい。  具体的な内容は、町長宅にて。  依頼主 エルガルト町長  「ケイン君、これって・・・」  依頼所のない様に、ケインは震えた。 偶然なのか、必然なのか、そんな事はどうでもいい。 今こうして、目の前に活路が見いだせる物があるのだから。 満面の笑みを浮かべ、一同に振り返り、リーディア、アウラ、ゴライアスは笑みを返した。 パウリーネ、マイクホード、不知火、ダングは呆れてはいたものの、自分たちも願いがかなった事に笑みがこぼれる。  「オーホッホッホッ!!」 甲高い笑いに、店内はびっくりしてパウリーネの方に注目し、  「これで、条件がそろいましたわね」  「ああ、そうだな」  「あの秘宝は、必ず私たちが取り返して見せるわ!」  「そ、そうはさせない!」  「あら、随分いうわね。さっきまで泣きそうだったのに」  「あの時の僕とは違うんだ。秘宝は渡さない。僕らが絶対取り返すんだ!」  「あの時って・・・つい5分前よ」  「うるさい!僕は、1分、いや1秒に成長するんだ!」  「わたくしに向かって、うるさいですって・・・。面白いわ、その言葉宣戦布告ととらえましてよ」  「かまわないさ」  「生意気です事。いいわ、精々あがいて見せなさい。オーホッホッホッ!!」 高笑いを響かせながら、パウリーネ一行は、”かなづちの泉亭”を後にする。
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