少しおかしな君が好き。

今年の夏は

「ったく見た目に寄らずそう言うガキっぽい所あるよな…」

やれやれとため息をつく彼に俺はきょとんとさせてただただその顔を見つめる。
はて、見た目に寄らずとは…？

『見た目通りの意地悪な事する奴だろ？』

そう言って俺が指でグイッと歯を見せるようにすれば更にため息をつかれてしまった。心外だなぁ。本当に。

「…そうかもな。」

『だろ？』

だから俺に優しさとか求めたらダメだって。

「いや？優しい所はあるだろ。普通に」

『え。』

「なんやかんやで俺の趣味に付き合ってくれるし。…まあちょっと小馬鹿にする所は気に入らないけどさ。」

そうごにょごにょと言いながらも半ば不服そうに言う姿に俺はいつも通りニヤリと笑う。

『…へぇ？』

俺は彼のそう言うちゃんと見てくれてる所が好きになったのかもしれない。
まあまだ言ってやんないけどね。