ギュネイ

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ギュネイ

ーーゼノは一旦、自宅へ帰り、喪服からデニムとパーカーに着替える。そしてGTRで淳史の家に行き、駐車スペースに停める。淳史の母親が、規制線の外から事件現場を見ていた。 「おばさん、こんばんは」 「ゼノ君、本当に…………。ごめんなさい。警察から釈放されたってことは、犯人じゃないのよね?」 「任意同行でしたしね。俺は真犯人じゃないですよ」 「ごめんなさい。ゆかりが酷いことを言ったらしく」 「いいんですよ。警察の怠慢が招いた事ですし」 ゼノは、淳史の部屋に入る。淳史はセーブザウォーにログインしていた。 「おい、アッツ…………聞こえないのか?」 ゼノは仕方なく、見よう見まねでログインする。専用の椅子に座り、ヘッドマウントディスプレイを被る。ログインは初めてだ。チクッ! ゼノの延髄に針で刺されたかのような痛みが走る。 ゼノの視界にサイケなインフォメーションのページが出た。 『新規のチップを確認しました。新規の方は、ハンドルネームとアバターの設定をしてください。その後、チュートリアルに進みます。チュートリアルはスキップすることも可能です』 ゼノはハンドルネームをゼノで登録して、アバターは陸上自衛隊の迷彩服にする。課金すれば、もっと色々なパターンを選べたが、色物はゼノの趣味ではない。 『ハンドルネーム、ゼノ様。チュートリアルを行いますか?』 「実戦で学ぶよ。実戦の空気を感じるだけでいい、クェス」 『武器を課金で取得出来ます』 「ノーセンキュー」 『それではステージへどうぞ』
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