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パッと、ゼノの視界が紛争地に切り替わる。高台から辺りを見渡す。壊れた市街地に廃車になったバスや車が数十台転がってる。
ダダダダーー! パン! パン! パン!
「近くで戦闘がおっぱじまってる? 武器を探さないとな」
ゼノは丸腰だ。左を見ると、アサルトライフルが落ちてた。それを拾おうとすると、ドン! 誰かが体当たりしてきた。
「バカ! 俺のトラップを壊すなよ。近くに敵のエースアタッカーが居る。これでキルしようとしてるのに」
「お前、同じチームか?」
「バカ! ハンネの左に青色のマークが付いてるだろ。俺と同じだ。まさかとは思うが、チュートリアルやったか?」
「やってないよ。片腹痛いわ」
「バカ! どうせ課金もしてないだろ。このハンドガンやるからテキトーにどこか行け。弾は満タンだ」
「ありがとよ」
ゼノは、ソイツからハンドガンを受け取る。ベレッタM93R。三点バースト可能な素人好みの拳銃だ。ゼノは、残弾数を数える。20発+1発。次にグリップを立てて構える。
ヒュン! ヒュン!
「バカ! 隠れろ。狙撃だ。こりゃ大物が釣れるぜ! しっかり釣ってよ、トラップちゃん」
ゼノは高台から降りて、バスの方へ行くと、ドン! 近くで爆発音だ。それと同時に高台から人が落ちてきた。さっきの男じゃない。ハンドルネームの左に赤色のマーク。敵だ。ゼノは、早速ヘッドショットをしてキルする。
インフォメーションだ。
『ゼノ様、300万ポイントをゲットしました』
「それは凄い事か?」
『ルーキーほやほやのゼノ様が、レッドチームのトップ10の1人をキルしました。劣勢のブルーチームを立て直しました』
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