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裏で繋がり、情報交換
ゼノは一旦、ログアウトする。ログアウト方法はすぐに分かった。視界の左下にメニューがあり、そこをタップするとログアウト出来た。淳史もログアウトして、ヘッドマウントディスプレイを外す。
「ゼノ、来てたか。チュートリアルやったよな?」
「やってないよ~」
「全く。リンキルってプレーヤーの監視をしないと」
「アッツのポイントはいくつだ?」
「50くらいだけど。まさか、チュートリアルなしで敵をキルしたのか。何ポイントだ?」
「俺は、300万ポイントだよ。レッドチームのエースアタッカーをキルした」
「はぁー!? 色々言いたい事がある」
淳史が言いたいのは、まず、ゼノと淳史が敵チームだという事。これは、途中で変えられない。次に、チュートリアルをしない事によるデメリット。そしてゼノが、セーブザウォーを思いっきりエンジョイしてる事だ。
「俺達の目的は、凜を殺した犯人を捕まえる事だろ?」
「一般人には限界がある」
「ゼノらしくないな」
「俺らしく…………か。アッツは課金した?」
「無課金だよ。チュートリアルをやってれば、ハンドガンとアサルトライフルが1丁ずつ手に入るのに」
「大丈夫。ブルーチームのアイツ…………ハンネ覚えてないや。ベレッタM93Rを貰った。廃車のバスが転がってる所はトラップが沢山あるみたいだよ」
「………………」
「どうした?」
「情報交換しようぜ。ゲームでは敵でも相棒だ。マップは見たか?」
「見てない」
「重課金すると、戦車とか戦闘機とかで戦えるんだけどさ。バスがあるエリアから北東の辺りは、レッドチームの戦闘機がよく空爆してる」
「そこはやベーな。…………情報交換、良いな」
「あくまでも俺達の目的は、リンキルの監視だ」
「だから、一般人には限界があるって」
「警察が使えない以上、俺達で何とかしないと」
ゼノは、凜殺害の犯人の捕獲拷問を組織に任せている。淳史には言えない。
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