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プロローグ
8年前のその日は、ちょうど正月だった。
クリスマス、忘年会、新年会、親戚の集まりで、
普段よりも羽目を外してしまう人達が多い
年末年始は、
僕のような救命救急医に休みなどない。
なので、恋人の学と年末年始を過ごさないことは
僕にとっては普通のことだった。
その年も、例外はなく
僕は仕事だったので、
学は毎年のように大晦日の朝から
僕たちが産まれ育った静岡に戻って、
家族と気兼ねなく楽しい時間を過ごしているだろう、
そう思っていた。
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