3028人が本棚に入れています
本棚に追加
/203ページ
もし、奇跡的に心臓が動いても・・・
脳の損傷が激しそうだ・・・
それでも・・・
僕は、何度も、何度も、
手の感覚が無くなるまで、
学の命をつなぎ止めようと必死だった。
そのうち僕自身の身体が痙攣し始めたが、
それを見つけたセンター長が
そんな僕を止めに入るまで
僕は信じていない神にすらも
すがる思いで祈りながら
手を動かしていた。
「弥生先生、もう無理だ。」
遠のきそうな意識の中に入ってくる
センター長の太い声。
そんなこと、
僕だって、
もう分かっていた。
分かっていたんだ・・・。
最初のコメントを投稿しよう!