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再会
久々に会った彼女は、当時と同じ、あどけない声で言った。
「久しぶり…だね。はは、昔どんな感じ挨拶してたっけ。」
彼女が困ったように微笑むと、青と白のストライプのワンピースがふわりと揺れた。ウェーブのかかった茶髪が風に靡く。
「うん、久しぶり…。仙台に住んでた大叔父さんの葬儀で、東北の方来ることになって。そういえば、夏美こっち住んでたなぁ、って。突然、本当にごめんね。」
僕は久しぶりの再会に戸惑い、早口にそう言った。実際、大叔父が先月亡くなり、その葬儀の帰りに立ち寄ったのだった。あまりに突然連絡したので、気持ち悪がられないかと僕は心配していた。彼女は首を降った。
「ううん、わざわざ来てくれて嬉しい。どうしよう…涼しい場所…カフェでも行こうか?東京に比べたらマシかもしれないけれど、こっちも結構暑いよね。」
彼女の言葉に、僕は無言でうなずいた。
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