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「生徒会の皆さんよっ!」
「うそぉ!僕、全員揃ってるの初めて見たかもっ!」
「ちょっ、誰かツケマ貸して!!」
「でも、皆さんどうしたんだろう……?」
はて、ここは男子校では……?
一部触れてはいけない感じの人が混ざっていた気がするけど、多分気のせいだろう。
しかし、生徒会か。
出来れば関わりたくないけど、風紀委員だからやっぱ難しいかな。あの世間知らずな如何にもお坊ちゃんって感じは今まで関わったことのない人種だから、どう接すればいいか正直分からない。
気付かれることはないと思いつつも、念の為端っこで気配を消そうと横にずれた、にも関わらず。
───え、なんかこっち来てない?
……うん、寝よう。
「なんでそうなったの!?」
俺は裕翔の声を無視してテーブルに顔を伏せた。
あーあー何も聞こえない。
けれど、ドサッと背にかかる重みにそれも無理だと諦めた。
「今朝ぶりですね、翔」
……詰んだ。そうだった、この人も生徒会だった。
「…重いです、遥先輩」
頭を伏せた俺に覆い被さるような形で抱き着いた遥先輩。俺は先輩のファンに刺されるかもしれない。……今日から背後には気をつけよう。
「これは貴方への愛の重みだと言うのに。ぜひ受け取ってください」
「丁重にお断りさせていただきます」
何を寝惚けたことを。あんた腹黒担当でしょう。甘い言葉囁いてる暇があったら自分のキャラぐらい統一してくれ。
「「君、花宮翔だよね!面白いねぇ~花宮翔って!!」」
でた、双子庶務。
可愛らしい天使のような容姿だが、実際は人をからかって遊ぶのが大好きな愉快犯。彼らはお互いがいればそれでいい、けれど遊びたいがために思わせぶりな態度で撃沈した男達は数しれず。余計タチが悪い小悪魔らしい。
以上全部そこら辺の誰かが解説してくれた。生徒Aとでも呼んでおこう、ありがとう。
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