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非日常の始まり
雲一つない澄み渡った青空の下。
俺は今、何故かお城の"ような"建物の前にいる。
え?何故"ような"と強調したのかって?
それは勿論、ここが中世ヨーロッパの貴族が住んでいそうな外観の建物だったとしても、
ここは子供達が学び、成長していくための過程である"学校"だからだ。
「……ここはほんとに学校なのか…?」
俺はこれからの三年間と青春を送るであろう学校を見上げて、誰にも聞こえないほどの声量で呟いた。
周りには木が生い茂り、中学まで都会の高層ビルに囲まれて育った自分には見慣れないものばかりだ。
父さん、母さん、お元気ですか?
俺はこれからの未来に不安しかありません。
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