同窓会

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今日は高校の時の同窓会だ。 成人式の後に3Eの仲間たちが集まった。 幹事は浩介とちいちゃん。 久しぶりに会う友達は、みんな、すごく大人っぽい雰囲気で、少し気遅れしちゃうなぁ。 さっき成人式で会った時から、そう思ってた。 みんな可愛いなぁって。 2年経つと、みんなそれぞれ変わるなあ、、、。 成人式の今日は、朝からバタバタだった。 朝から写真屋さんで着付けをしてもらって、写真を撮って、会場へ向かって、、、。 会場では着物姿のちいちゃんや、久しぶりに会う友達と沢山写真を撮ってきた。 式が終わると、お母さんとお父さんが迎えに来てくれて、一緒に家に帰ってきたんだ。 濃いお化粧に合う服も持ってないから、顔を洗って着替えて来たけれど、、、。 みんなを見ると、お化粧はそのままで、服だけ着替えて、ここに来たみたい。 お化粧バッチリなみんなを見ると、やっぱり大人っぽいなぁ、、、と思ってしまう。 みんな、変わったなぁ、、、。 成人だもんなぁ。 2年経つと、高校生の時とは違う雰囲気が漂っている。 成人式の今日は、先生は家にいて、ゆっくり過ごしていたみたい。 先生には、ちいちゃんと一緒の着物姿の写真を何枚か送った。 先生にも実物の着物姿、見せたかったんだけどなぁ、、、。 「俺はいーから、ご両親にゆっくり見せてやれ。」って、先生は言ってくれて、、、。 そういう気遣い、すごく優しいなぁ、、、なんて、ますます好きが膨らんじゃってる私。 今日ここにくる時も、家まで迎えに来てくれた先生。 玄関先で、私の親に新年の挨拶をしていた。 「今年もよろしくお願いします。同窓会が終わったら、遅くならないうちに、送り届けますので。」 そう言って、わざわざお年始を持って挨拶に来てくれたんだ。 お父さんも、お母さんも、そんな先生を見て、終始笑顔だったのが、ますます嬉しく思えた。 先生も、嬉しそうな顔をしていて、そんな光景を見て、私もすごく嬉しくなった。 先生とお父さん達との距離が、最近、近くなってきているのを実感している。 少し恥ずかしいような、くすぐったいような気分。 一緒に家を出て、近くの駐車場に車を停めて、この場に向かったんだけど、、、。 車から降りようとしない先生に、何も考えずに「行かないの?」と声をかけると、呆れた顔をして先生が言う。 「おまえ、、、さすがに一緒に店入るのはまずいだろ。」 、、、あ、、、確かに。 それは、そうだ。 当たり前のように、一緒に車から降りようとしていた私。 誰かに隠さなきゃならないという事をすっかり忘れていて、、、。 お店には、お互い、時間をずらして入ったんだ。 帰りも、別々に出て、駐車場で待ち合わせをする事にしている。 ちいちゃんと浩介には悪いけど、今日は一次会で帰るつもりだ。 先生が、ちゃんと送り届けるって言って家を出てきたんだ。 お父さん達の信用を無くす事は、しちゃダメだと思ってる。 お酒も飲まないつもりでいる事を先生に告げると、 「少しくらい飲んだっていーんじゃねえの?」と、不思議そうに言ってたけど、、、。 お酒を飲んで帰ったら、、、なぁ。 なんだかお父さん達の心証を悪くしそうな気もして、、、。 とにかく、今日のこの同窓会を楽しもう!! 久しぶりに高校時代の友達と会うと、高校生の時の自分に戻ったような気持ちになる。 、、、2年しか経ってないのに、なんだか懐かしいなぁ、、、。 そう思って周りを見回していると、幹事の浩介が挨拶をしだして、同窓会は幕を開けた。 ちいちゃんは忙しそうに、みんなから注文を集めている。 幹事だから、ちいちゃんとゆっくり話をする事も、なかなか出来なそうだ。 私の席の両隣には、大学生活を送ってる友達と、社会人の友達が座り、会話が弾んでいた。 本当に、みんな可愛くなっていて、びっくりする。 「響ちゃん、これ飲んでみて??」 「あ、、お酒はちょっと、、、。」 「お酒じゃないよ!これ、ジュース!ジュース!」 友達に勧められて、オレンジ色のジュースに口をつけたけれど、、、。 !!!! 「お酒だよね!?これ!」 オレンジジュースの味とは違うんですけど!! 「あー!わかっちゃったー??でも、ジュースみたいで飲みやすくない??」 友達はそう言ってケタケタ笑っている。 、、、やられた、、、。 「響ちゃん、飲まないの?一杯くらい飲もうよ!!せっかくの同窓会なんだからさぁ!!」 両隣に座る友達の押しは、強くて、勢いに負けてしまった私。 「じゃあ、一杯だけ、、。」 目の前に置かれたオレンジジュースのようなカクテルを少し飲む事にした。 飲まないつもりだったのになぁ、、、。 まぁ、せっかく友達が勧めてくれたし、確かに、ジュースの様な味もする。 カクテルに口をそっとつけると、隣に座る友達が勢いよく話しかけてきた。 「響ちゃん、可愛くなったよね!?!?」 え!?!? 「そんなことないよ!!高校の時と全然変わらないと思うよ?」 「えー!絶対可愛くなった!雰囲気が大人っぽくなったって感じ!!響ちゃん彼氏いるでしょ?」 女の勘は、やっぱり鋭い、、、。 彼氏、、、いるって、わかるのかなぁ?? そう、見えるのかなぁ?? いるって言うくらいなら、いいかなぁ?? 「あ、、、うん。」 自分でそう認めるだけで、顔が赤くなる。 ドキドキしてしまうよ、、、。 お酒のせいもあるんだろうけれど、、、。 こういう会話、やっぱり慣れないなぁ、、、。 「絶対彼氏いると思ったー!!可愛くなったもん!!彼氏いると違うよねー!」 そう言って友達は、盛り上がっている。 あはは、、、。 そういうものなのかなぁ?? 友達から大学の話を聞いたり、近況を話したりして、楽しい時間を過ごしていると、幹事の浩介が、突然、みんなに向かって爆弾発言をしだした。 「伊藤先生はー!!なんとー!!彼女がいまーす!!」 浩介の言葉に、頭の中が真っ白になる。 !!!!! え!?!? 一瞬、何が起こったのかわからなくて、浩介の顔を見る。 え! 何!?!? 浩介!?!? 浩介は1人楽しそうな顔で、場を盛り上げようとしているけれど、、、。 その隣には、怒った顔をした先生がいて、、、。 え!?なんで!? どうして急にそんな話!?!? 会場内が、浩介の一言で、ざわめき立つ。 「伊藤、彼女いるんだってよー!」 「マジかよ!どんな彼女だろーな!」 「えー、なんかショックー。先生に彼女いるなんて、、、。」 「可愛いのかなぁ?結婚するのかなぁ?」 先生の彼女について、みんなが騒ぎ出した。 え、、、!! どうしよう、、、!!! 隣に座る友達も、驚いた顔をして、私に声をかける。 「えー!伊藤先生、彼女いたんだー!へぇー!! なんか、びっくりだね!」 「え、、あ、、、、そーだね。」 何て言ったらいいのかわからず、俯き黙り込む。 心臓がバクバクしている。 浩介!?!? 何考えてんの!?!? 浩介の発言で、みんながざわめき立つ。 ざわめきが、どんどん恐怖へと変わっていくのが自分でもわかった。 その場に凍りついていると、突然、浩介は、先生への質問をみんなから募り始めたんだ。 質問!?!? 浩介、何考えてるの!?!? 顔を上げると、浩介は、隣に座る先生に向かって、ニヤニヤした顔をしている。 あからさまに、あの顔は、悪い顔だ!! きっと、浩介は先生を困らせようとしているんだ! そうに違いない! 浩介、まさか、私の事は言わないよね?? でも、浩介も酔っ払っているように見えるし、もし、言っちゃったら、、、。 どうしよう、、、。 心臓がドクンドクンと波打つのが、わかる。 この場から逃げ出したいくらいに、不安と恐怖に駆られている私。 そんな私の事なんて、誰も気づくことなく、次々にみんなからの質問が飛ぶ。 みんなからの質問を適当に受け流す先生。 その度にホッとする私。 みんな、なんでそんなに先生の彼女の事が気になるんだろう、、、。 もう、やめてほしい、、、。 先生が適当に受け流してくれてるから、とりあえず大丈夫そうだけれど、、、。 早くこの場が収まるように、心から願っていると、突然、浩介が怒り出した。 きっと、先生の適当な返答が気に入らないんだ。 だけど、こんな質問、先生がちゃんと答える訳がない。 浩介と先生が、何だか言い合いしているようだけれど、ここまでは声は届かない。 もう、浩介、早くやめてよ、、、。 不安気な気持ちで、浩介と先生を見ていると、先生は、うんざりした表情で、最後の質問だと言い放ち、場を収めようとした。 やっと終わる、、、。 とりあえず、良かった、、、。 最後の質問だと、一人の男子が手を上げた。 「先生、結婚するの?」 !!!! え!?!? 最後に、その質問!?!? 男子の発言に、騒いでいたみんなが、急にシーンとなる。 やめてよ!! 先生、困っちゃうじゃん!! 絶対に困った顔をすると思っていたけれど、 先生は、淡々とした表情で、あっさりと、質問に答えたんだ。 「するよ。」 !!!!! 結婚宣言をした先生に、みんなは大盛り上がりで、、、。 私の顔はどんどん赤くなる。 それが、自分でもわかって、誰にも気づかれたくなくて、顔を下ろした。 、、、まさか、先生があっさり、その質問に答えるなんて!! 、、、みんなの前で結婚するなんて、、、。 恥ずかしい、、、けど、少し嬉しい。 もう終わり!と先生が言い放つと、その場の盛り上がりは終息へと向かった。 みんなの前で結婚するなんて、、、。 そんな事、絶対言わないと思ってたのに、、、。 「へぇ!!伊藤先生、結婚するんだってー!」と、隣の友達は驚いた顔で私に声をかける。 「、、、そう、、なんだね。」 きっと、私は、真っ赤な顔をしているんだろうな。 これは、お酒のせいだけじゃない、、、。 どうか、誰にも気付かれませんように、、、。 みんながそれぞれ、違う話題へシフトしていくのを見ながら、はぁっと小さなため息が漏れた。 、、、はぁ、、、。 とりあえず、先生の彼女話が終わって良かった、、、。 なんか、、、すごく疲れた、、、。   どっと疲れを感じながらも、浩介に対する怒りの感情が湧いてくる。 後で浩介にガツンと言わなきゃ!! ほんとに、浩介、何考えてんの!?!? もう!ほんとに、浩介のバカ!!! 変な汗をかいてしまって、お化粧も崩れてしまっている。 とりあえず、落ち着こう、、、。 鏡を見に行こうと、化粧直しに、席を立つ。 はぁ、、、。 どっと疲れた。 お手洗いから戻り、座っていた席につくと、両隣にいたはずの友達がいない。 目で追うと、違う友達のところへ移動して話し込んでいる。 ちいちゃんを探すけれど、遠くで、友達と話し込んでいて、なにやら楽しそうだ。 みんな、それぞれ席を立ち、色んな場所を転々としているんだなぁ、、、。 ガヤガヤとした室内。 大きな笑い声があちらこちらで聞こえている。 すごい、、、。 みんな盛り上がっているなぁ、、、。 周りを観察していると、すっと背の高い男子が、隣に立つ。 「島田さん、ここ空いてるの?いい?」と、空いた隣の席に、その男子は腰を下ろした。 「あ、うん。」 よく見ると、茶色い髪の毛に、紺のセーターを着た、見慣れない男子だ。 え?誰だっけ? こんな男子いたっけ?? 驚いた顔をしている私に、その男子は、あははと笑う。 「俺だよ、松下!覚えてない??」 え??? 松下、、君?? 名前を言われても、まだピンとこない私。 「わかんないかー。学級委員長やってた松下だよ!。思い出せない?」 そう言って、その男子は笑っている。 え?? 学級委員長?? 松下、、、君?? 高校時代に記憶を戻す、、、けれど、、、。 委員長と言ったら、黒髪でメガネをかけていて、 いつも成績はトップで、真面目でいつも勉強をしていた、、、あの松下君!? 「え!!松下くん!?!?」 今の風貌からかけ離れ過ぎていて、自分の記憶を疑ってしまう。 「そうそう!思い出してくれた??」 明るく笑って話す松下君は、高校の時の面影が全く無くて、別人のようだ。 「久しぶりだね、島田さん!。俺、高校の時あんまり目立ってなかったもんね!わかんなかったでしょ?」 そう言って笑う顔は、とても優しげだ。 目尻を下げて、可愛い笑顔を見せる彼。 あれ?? 松下君って、こんな顔だったっけ?? あれ?? なんか、かっこいい感じになってる?? なんだか、服装もおしゃれな感じだし、茶髪も、高校時代の黒髪より、とても似合っている。 眼鏡もかけてないし、コンタクトにしたのかな? なんか、松下君、変わったなぁ、、、。 「みんな俺見て驚いた顔するんだよね!さっきなんて、大学デビューだろってからかわれてさぁ。まぁ、確かに大学デビューなんだけどね。あはは。」 高校時代、あんまり話した事はなかったけれど、こんなに明るく、沢山話す人だったんだ、、、。 知らなかった。 「島田さん、短大だよね?」 「あ、うん。もうすぐ卒業なんだ。」 「じゃあ、もうすぐ就職だ。春から社会人なんだね!就職先決まってるの?」 「あ、、、うん。北大の図書館で臨時司書で働くんだ。」 そう言うと、松下君は、「え!!北大!?北大なの!?」と、急に大きな声を上げた。 その声に少しびっくりしつつ、「うん。」と答える。 すると、松下君は、少し興奮気味に話し始めた。 「俺、今北大行ってるんだけど、図書館毎日通ってるよ!!図書館勉強はかどるんだよね!講義終わったら、いっつも行ってるよ!!」 そっか!松下君、北大なんだ。 頭良かったのは知ってるけど、東京の大学とか行ったのかなと思ってた。 そっかぁ。 北大なんだ。 就職したら、会う事ありそうだなぁ。 そう思い、松下くんに話を振る。 「じゃあ、春から図書館で会うかもしれないね。」 「そうだね!会うよ、絶対!!うちの大学の図書館かー。いいところ決まったんだね。」 「うん。そうなんだ。」 北大つながりで、話が弾む。 「松下くん、学部はどこなの?」 何の学部なのかな?? 松下君の事、全然知らないなぁ。 「俺?医学部だよ。」 !!!! え!?!? 医学部!?!? 「医学部!?!?」  思わず、声を上げてしまった。 「うん。あれ、知らなかった?。結構みんな知ってるかと思ってたんだけど。」 「、、、知らなかった。すごいね、将来お医者さんになるっていう事でしょ?」 「うん、まぁ、、、ね。試験に受かればの話だけどね。」 そう言って松下君は目尻を下げて笑う。 すごいなぁ、、、。 医学部かぁ。 知らなかったなぁ。 高校の時から学年トップの成績だったもんなぁ。 いつも勉強していたのは知ってるけど、すごいなぁ。 医学部なんて、、、。 「松下君、頭良かったもんね!医学部なんて、すごいね!」 「全然すごくないよ!俺なんて、毎年留年スレスレだよ!みんな周りが頭良くてさぁ。俺なんて学部の中じゃ、落ちこぼれの方だからさぁ。」 学年1、頭の良かった松下君でさえ、そんなことを言うって事は、周りはどんなすごい人達が集まってるんだろ、、、。 医学部のレベルが全くわからない、、、。 茫然としている私に、松下君は笑っている。 「そんな、医学部なんてたいしたことないって!俺なんかより、川合君の方がすごいと思うよ?」 「え?浩介?」 「東大入ったんでしょ?さっき、女子たち騒いでたよ。川合君の事、すごい、かっこいいって。俺もすごいって思う。」 そう言って松下君は屈託のない笑顔を見せる。 なんか、松下君って、話しやすいな。 あんまり話した事なかったけど、笑顔を見ていたら、いい人なのかなって思う。 「そんな事言ったら、浩介すぐ調子に乗っちゃうよ。」 松下君の笑顔につられて、自然と笑顔になる。 「島田さんも、他の女子みたいに、川合君みたいのが好きなのかな?やっぱり川合君かっこいいもんね!」 え? 浩介!?!? なんで、浩介!? 「浩介??なんで??」 「島田さん、高校の時から仲良いよね?川合君と。島田さん、川合君の事好きなのかなって思ってたけど、違った?」 松下君が急にそんな事を言い出すから、びっくりしてしまう。 え?? 浩介!?!? 「違うよ!浩介とは部活が一緒で仲良いだけで!好きじゃないよ!」 「そうなんだ。ごめん!ごめん!。じゃあ、俺の勘違いだ。気を悪くしちゃった?ごめんね!」 そう言って松下君は謝る。 はにかんだ笑顔で「ごめん」を繰り返す松下君は、全く悪気が無いのがわかる。 その笑顔が、なんだか可愛いなと思ってしまった。 ちっちゃな子供が謝るみたいで、不愉快な感じは全く無くて。 松下君て、きっと、いい人なんだな。 真っ直ぐで、嘘偽りがない気がする。 茶髪で、外見は今時の大学生みたいだけど、、、。 きっと、中身は高校生の時の、あの真面目な松下君なんじゃないのかな? 話をしていて、ふとそんな気がした。 「島田さんお酒飲めるの?」 松下君が、私の目の前のテーブルに置かれたカクテルを見て聞く。 「え!全然だよ!お酒飲むの、今日で2回目なんだ。」 そう答えると、松下くんは、あははと笑い出す。 「そっかー。島田さん、やっぱり変わらないね。」 ??? どういう意味だろう? 子供っていう事かな? まぁ、確かに子供だよなぁ、、、。 今日は2回目の飲酒だし。 初めてのお酒は、20歳の誕生日に先生と一緒に飲んだシャンパン。 あのシャンパン、すごく美味しかったなぁ、、、。 今日のカクテルとは、全然違う味がした。 「松下君は?お酒飲むの?」 「俺?俺は全然飲めないんだよね!先輩達がよく飲みに連れて行ってくれたりするんだけどさ。もっぱらウーロン茶!お酒ってさ、あんまり美味しくないよね?俺が子供なだけなのかもしれないけどさ!」 そう言って松下君は笑っている。 下がった目尻が、とても優しく見える。 高校生の時の松下君て、こんな人だったのかなぁ? こんなに、沢山話す人だったのかなぁ?? いつも、教科書や参考書を見ていて、人と話す所をあまり見かけた事がなかった気がする。 委員長だからって、色んな仕事任されてて、それも嫌な顔一つしないで黙々としていた印象が強い。 こんなに明るくて楽しい人だったんだ、、、。 全然知らなかった。 北大の話や、医学部の話、友達の話を沢山話してくれる松下君。 私も、なんだか楽しくなって、会話に夢中になっていた。 松下君の笑顔は、なんだか温かくて、ほっとさせる雰囲気を持っている人だ。 頭も良くて、明るくて、雰囲気が優しい。 きっと、大学で女の子に人気があるんじゃないのかな?? ところで、どうして私のところに来たんだろう?? ふと、疑問に思ったけど、、、。 優しくて明るい松下君の持つ雰囲気に流されながら、会話は弾んでいく。 お酒の力も少しはあるのかもしれないけれど、、、。 松下君と話してると、なんだか楽しくて、、、。 あっという間に時間は過ぎていったんだ。
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