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荒い呼吸を鎮めながら、ヴァフィラはルドーニの腕の中にいた。
熱い。
熱い。
熱いひと時を終え、けだるさが体中に降りてくる。
汗ばむ額に指がかかり、乱れた髪を梳いてくる。
その心地よさに大きく深く息をつき、ヴァフィラは身じろいだ。
そんな彼の心中を察したように、ルドーニが声をかけてきた。
「暑いな。平気?」
窓は半分ほど開かれているが、風が入ってくる気配がない。
蒸し暑い、暗い夜。
久々のルドーニとの逢瀬はヴァフィラの体を、心を熱く火照らせ、普段なら思いもつかない考えを運んできた。
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