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リリリリリリリ・・・。目を覚ますと朝になっていた。僕が目をこすっているとパパがカーテンを開け、部屋に光が差し込む。眩しさに目がなれると、外には素晴らしい風景が広がっていた。
バス、飛行機、トラック、飛行機、車、飛行機、バス・・・。乗り物のオンパレード。昨日はカーテンが閉まっていてわからなかったが、僕が泊まったホテルは空港の目の前だったのだ。
「おっ、おっ、おっ、おっ!」
目の前のたくさんの乗り物を指さして興奮する僕に、ママは、
「オットセイみたいだね。」
と言って笑った。オットセイが何かはわからないが、おそらくとても可愛いといった意味だろう。それくらいわかる。なんていったって僕は1歳2ヶ月なのだ。
しかしそれは正直どうだっていい。僕の目の前には夢のような世界が広がっているのだから。僕は窓の端から端を忙しく行ったり来たりした。
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