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第11章:君には大きな翼があるから
翌日は7時前に出勤し、仕事を始める…。
さすがに、グループの誰もまだ来ていない。
作戦を変更し、今回の被害者であるメンバーに捜査の焦点を移すので、計画を立て直していた。
7時半になると柏木ちゃんが現れた。
いつもこの時間に来てるのかな?さすがエリート…!できる女だ!
「おはよう。柏木ちゃん…。あ、メリークリスマスだね。」
今日は25日、クリスマス当日だ。
「あ、おはようございます。メリクリですね。」と柏木ちゃんは、素っ気ない。
ディナーに誘うなら、今がチャンスだが…勇気がなくなってしまった。
「ヘタレでチキン野郎、童貞刑事のイワサキィ〜。」なんだか、光に馬鹿にされている気分だ…。
くそっ…!
柏木ちゃんに近づいて話しかけよう…!とした瞬間、佐藤さんが現れる。
しまった、おじさんは朝が早いんだ…。慌てて仕事の話をする。
「柏木ちゃん、昨日は先に帰って悪かったな。今日は時間をとってみんなで捜査計画を出そうと思う。大石光の実況見分の予定、そろそろ立てないと。」
「はい。わかりました。」と答え、柏木ちゃんは佐藤さんと話し始める。
S’NSは順調に活動している…。邪魔しちゃいけない。
自分に言い聞かせ、席に戻る。
光の取り調べは午後になったので、柏木ちゃんは10時からチームミーティングを設定してくれた。
昨日は情報共有で終わってしまったが、今日はそうはいかない。
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