第10章:逃げるが勝ち

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 今度は違う写真を見せる。   「オリュンポス十二神ここに集結!!」と書かれている床のタイルだ。    5人の神の名前とアポロンとポセイドーンの名前を映す、もう一枚の写真を同時に机に乗せる。 「これは誰が書いたかわかる?」 「オリュンポス十二神というのは、すでに書いてありました。誰が書いたかわかりません…。ヘルメス(水谷蓮)、アテーナ(守屋杏奈)、アレース(鍛治拓磨)、デーメーテール(早乙女凛)は、それぞれみんなが書いていました。あと、アルティメスは私が書いた…。」 「アポロンとポセイドーンは?」 「すでに名前が書かれていました。なので誰が書いたかわかりません。」 「誰か思い当たる人はいる?」 「…アポロンは剣だと思います。ポセイドーンは多分ですけど、凛ちゃんのお兄ちゃん…。」  よし、早乙女海人の証言が取れた。   「凛ちゃんのお兄ちゃんには、会った事あるの?」 「はい。でも10年前です。廃墟病院で働いていた時…。」  早乙女海人が、廃墟病院で働いていたかは、経歴で裏が取れるはずだ。  …親子で同じ病院に勤めていたのか。 「剣くんも凛ちゃんのお兄ちゃんを、知っていた?」 「はい。剣は海人さんと私より仲が良かったと思います。」  ガサ入れと同じタイミングで、早乙女海人に事情聴取ができそうだ。 37481a4a-e532-4e16-9dbd-00f6b6676ef7  
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