バーバリアン(2022年 アメリカ)

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バーバリアン(2022年 アメリカ)

『Barbarian』 監督:ザック・クレッガー 出演:ジョージア・キャンベル、ビル・スカルスガルド いろいろ映画を見慣れていると、ちょっとやそっとのことでは驚かなかったりするのですが(あ、物理的な驚かしにはビビりますよ。音とかも)、この作品は驚いた……というより肩透かしに「えっ?」となって引きこまれていったという感じです。最後まで見ればいかにもB級ホラーな内容なんですけど、展開の妙というか、ストーリー構成が上手くて唸った作品なのでご紹介します。なお、エグい……というか不快になる設定があることもあらかじめ警告しておきますね。 アメリカ、デトロイト。不動産サイトで予約した短期滞在の家にたどり着いたテス。ところが、先にキースという男性が家にいた。どうやら手違いでダブルブッキングされたらしい。今は夜中。荒れ果てた住宅街はほとんどが廃墟で、治安も悪い。困り果てたテスにキースは家をシェアすることを提案する。見た目さわやかな好青年ではあるけれど、なにせ見ず知らずの男性にテスは最大限警戒しつつも、結局は提案を受け入れる。 翌日からテスは就職の面接に向かい、キースも仕事で外出。昨晩の様子からキースは本当に見た目通りのマトモな人かもしれないと思ったテスが帰宅すると、廊下の奥の扉が開いている。地下室への入り口だった。興味本位で下りていったテスはさらに隠し扉の先を見つけてしまう。中にはベッドと三脚で立つカメラなど、誰かが監禁されていたような不穏な部屋が! やっぱりキースはヤバいやつだったのかと慌てふためいて地上へ戻ったテスは帰宅してきたキースと出くわしてしまう。が、どうやらキースも地下室の存在は知らなかったようで、確かめに下りて行ってしまう。なかなか戻って来ないキースに不安になったテスがふたたび地下室から隠し部屋の奥へと足を進めていくと、さらに地下道のようなものを発見。奥にキースの姿を見つけ、駆け寄ったテスだったがーー 場面変わってプロデューサーのAJ登場。女優への暴行で訴えられた彼は急きょ金が必要になり、不動産を売ることに。それがテスたちが借りた家だった。AJも謎の地下室から地下道へ入っていく。すると奥にいたのはーー なんとか地下室まで逃げのびたテスだったが、地上へのドアが壊れており出られない。もうすぐ「アレ」に追いつかれてしまう。彼女を狭い窓から外へ引き上げてくれたのは、ホームレスのアンドレ。アンドレは「アレ」の存在を知っていて、夜はアレが外に出てくるので会わないようにしていると説明。当然テスは通報し、警察を呼んだのだが、なんとろくに調べもせず警官たちは帰ってしまうのだった。 またも場面変わって自動車産業で隆盛だった頃の同住宅地。今の荒れ果てた様子からは考えられないほど綺麗な家並みにクリーンな印象の住人たち。だが、ある男は笑顔の裏で異常な計画を立てていたーー (ネタバレ部分をあえて避けたため、わかりづらいかも。映画ではしっかり描かれてるアレについては次ページからネタバレます)
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