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「まこ……」
かぐやは真の腕をつかみ、見上げる。
「私は私のものだよ」
「かぐや……お前ちょっと黙ってろ」
「何よ、その言い方っ。大体ーー」
かぐやはその後の言葉を続けられなかった。
「あ、あなた……かぐや姉様に何して……っ!」
「蜜柑二十個買いに来た」
真は素知らぬ顔で小銭をなつくに渡す。
「…………準備致します。お待ちくださいませっ」
「…………」
「かぐや?おーーい、かぐや?」
依然として固まったままのかぐやに真は話しかける。
「まこ……さっき、何で……」
「そんなに嬉しかったか?俺の頬への口づけ」
「か、からかわないでよっ」
「からかってなんかない。本気だけど?」
そう言って真はかぐやの頬をさらりと撫でる。
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