かぐや、変わらず

4/15
29人が本棚に入れています
本棚に追加
/158ページ
「た、隊長というのはですね…………俺を(うやま)って二人はそう呼ぶんですよ」 「へえーーじゃあ、私も……」 「駄目です」 呼んで良いか聞こうとしたら、(まこと)に遮られる。意味が分からず、かぐやは聞く。 「何で?」 「俺を男として見て欲しいから」 「…………まこって男じゃないの?!」 「俺は男だっ!!」 ーーあ、敬語取れてる。道場内なのに珍しい……。 「隊長、前途多難ですね……」 「でもでも俺ら応援してるんでっ」 そう言って孝助と角次郎は、そそくさと道場を出た。 「あいつら……覚えてろよ…………」 「(まこと)……怒ってます?」 「いいえ。でも……どうしたら伝わるんですかね……」 (まこと)はかぐやにぐっと近寄り、かぐやの(ほお)に手を添える。 「あなたに」
/158ページ

最初のコメントを投稿しよう!