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そういえば、昔ニーナと遊んでいたころ、「スライムってモンスターがいるらしいね、見てみたいね」なんて話していたっけ。昔ニーナと一緒に住んでいた町は、スライムは出ないところで、そのころの俺たちにとってスライムは幻の生き物だったのだ。
ニーナは引っ越して、その先でスライムに取り込まれ、一方で俺は大人になってから旅先でスライムと出会いスライム専門の魔物使いになった。
ニーナはスライムからもう戻れないだろうけど、僕と一緒に過ごせばいい。それで丸く収まるじゃないか。
「ニーナ、なんてぷるんぷるんした肌なんだ。触り心地いいなあ」
(や、やだルーカスったら、くすぐったい)
俺がニーナの肌を指先で軽くつつくと、ニーナは照れくさそうにした。まんざらでもなさそうだ。
「ニーナ、なにも今日いきなり全裸で飛び込んだりしないから。もう少しだけ触らせて」
(う、うん、わかった)
このときの俺はまだ、軽いスキンシップで終わらせるつもりだった。だけど、それで終わるはずがなかった。だって、「初恋の女の子が溶け込んだスライム」が目の前にいるんだぜ……?
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