3.地主神社の恋占いの石

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「……?」  突然の夏巳の行動を怪訝に思い、わたしが首を傾げていると、 「そういえば、杏奈ちゃん、地主神社に行ってみた?」 ふと思い出したように実穂が尋ねて来た。  「……!」  ここでそれを聞かれるとは思わなかった。思わず息を飲み、照れ臭い気持ちで視線を反らす。 「あ、やっぱり行ったんだ」  実穂が楽しそうに目を細め、 「どうだった?『恋占いの石』やってみた?」 と問いかけて来たので、隠しておくのは無理かと思い、 「……やってみた」 小さな声で答える。 「一度で辿り着けた?」  「うん」と頷くと、実穂は「良かったね」と言って笑った。 「実穂の恋も叶ったし、すごく効果があるのね。あの石って」 「あの石の占い、江戸時代の人もやってたんだって!すごいよね。歴史があるよね」 「へええ」  どの時代も、恋する乙女は占い好きということなのだろうか。
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