episode259 復讐の計画①

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僕が何度だって恋に落ちるように。 九条敬もまた何度だって僕の瞳に恋に落ちる。 「じゃあ僕行くね」 そのまま素直に行かせてくれる――はずだった。 「九条さん……?」 「そう言って次は彼の部屋に行くの?」 だけど後ろ手を引かれ振り向いた僕をなんと 「っ……!」 あの九条敬が床に押し倒し組み敷いたのだ。 「あっ……や……!」 予想外だった。 「頼むから僕に抵抗しないでくれよ」 だから油断していたし 「九条さん……だめっ……!」 「これ以上したら悪い子の僕を嫌いになるか?」 完全な返り討ち。 「——ならないよな?」 耳元に囁く 独占欲に満ちた妖しい声音は 「ンッ……」 すぐに耳たぶを甘噛みする本能的な吐息に変わった。 痺れるほど床に押さえつけられた手首。 「——ならないだろ?」 「……なりません」 僕は易々とその手に堕ちた。 彼は無言で僕を抱き上げると我が物顔でベッドに運んだ。 「駆け引きは後だ。分かったね?」 「アアッ……!」 初っ端から——大誤算だった。
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