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「いいか。あの2人は君しかダメなんだ。どこかで発散すること――僕はできる。君もできるよ。でもあの2人の身体は?君が与えてやらないと爆発寸前にまで溜まるのさ」
「ああ……」
思わず甘美なため息が洩れた。
想像しただけでダメだ。
「僕って優しいんだね。2人がそんなになってたら……何もかもしてあげたくなっちゃう」
椎名さんは受話器の向こう鼻で笑って言った。
「オスはね、それでメスの言うことを聞くんだよ。求めているものに焦らされるほど妄信的になる。あーあ、一途な雄ほど怖いものってないね」
「なるほど」
僕はうんうんと頷いてクエッションマークの上にそれぞれ〇をつけた。
「ありがとう。僕の身体を3つの問題解決の武器に使います。そうしておいて――もうひとつの問題解決を手伝わせる。完璧だ」
次に冴木と征司と九条さんの名前から貴恵に向けて
ギザギザの稲光マークを書き込む。
「君自身が溜まってどうしようもなくなったらその時は、僕んとこおいで。お相手しよう」
この人も懲りない。
僕らは笑って電話を切った。
それじゃさっそく
問題解決に向けて最初の行動を起こすとしようか——。
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