episode259 復讐の計画①

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薫をベッドの端に座らせ 濡れた髪を拭きながら僕は続けた。 「今回はここだけに収めるつもりはないんです」 「ていうと……?」 「それ相応の社会的制裁を受けてもらう。つまりはきちんと殺人未遂の刑罰を受けさせるつもり」 薫は懐疑的だった。 「そんなことできるのか?」 「ええ、多分。ここだけの話――」 2人きりなんだからこれ以上距離を詰める必要はないのに。 洗いたての髪の香りにつられてつい。 「貴恵の知り合いの刑事を誑かしているところなの」 僕は頬ずりするように美しい次兄に近づき囁いた。 「おまえは……相変わらずの食わせ物だな!」 薫は心底呆れたように目を丸くして 身の危険を感じたのかようやく僕を跳ね除けた。
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