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ワルぶりたい季節に
番長は壁ドンして言った。
「ちょっと健康優良児で表彰されたからって、いい気になんじゃねえぞ、コラァ」
そして顔面に一発お見舞いしようとした。
健康優良児が片腕でガードした。
ぶつかりあったとき、明らかに折れた音がした。
「~~~~~っんあ~!!」
番長の拳は砕けていた。
健康優良児と、いつもイライラしている番長との間には、骨密度の大差というものがあった。
その夜、ご飯を食べながらその話をした健康優良児は、じいちゃんから『超合金ロボ』のあだ名をもらい、はじめて自分をカッコいいと思った。
高校生にもなって健康優良児だなんて、なんだかダサい気がしていたのだ。
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