第四章 始まりの人

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「私を連れていってくれないだろうかとか―」  七月は腕を組み、小首を傾げるような仕草をした。 「他力本願ですね」 「自分でわざわざ、この世から去るような気力もないんですよ。  そういう人間なので。  いつも流されるままです」 「校長は、おね―― おばさんとは何処で?」 「いや、そこに立ってたらね。  話しかけてきたんですよ、華月さんが」 と指差した先には、七竈があった。  七月は眉根を寄せる。 「なんだって、あんなところに立ってたんです?」  つい、物好きな、という目で見てしまう。 「何か見えないかな、と思ったんです。  そしたら、びっくりしましたよ。  かつて、そこに居て、殺人を繰り返していた人がですね。  私の真横に立っていたんです」  ……何処から突っ込もうかな、この話。
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