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階段を上りきり、二階の廊下を見渡してみた。
左右に伸びる長い廊下。
一定の間隔で教室が並んでいる。
ここは、一年生のフロア。
しまった。
お婆さんに玲央菜が何年生か訊いておくべきだった。
この中から一人を探すのは苦労する。
──何故だろう。
ここに玲央菜は居ない。
そんな気がして、上り階段に足をかけた。
どうしてこんな行動をとったのか分からない。
まぁいいか。
この先に居なかったら、戻ってくれば良いことだし。
自分の行動に違和感を覚える。
面倒くさいことをしてしまったと思ったが、既に二階を後にしていた。
「……変なの。ま、いっか」
小さい独り言。
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