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友達でもなんでもない。
いつも私をバカにして、楽しんでいる人たち。
気持ちが沈んでゆく。
嫌な気持ちになる。
泣きそうになる。
真ん中のリーダー格の女の子。
髪は金に染めていて、ピアスをしている。
とっても怖い。
私の大切な本を、そいつは取り上げる。
「こんなののどこがおもしれーんだよ」
乱暴にページを捲って、パタンッと本を閉じた。
「か、返してよ……」
「はぁ? ……誰に向かって言ってんの?」
泣きそう。
目の奥が熱くなってきて、瞳がうるうるする。
私、なにもしてないのに。
どうして私なの?
下を向いて、ギュッと涙を堪えた。
「か、返して……下さい……」
私は膝に乗せた手を強く握りしめる。
出来れば関わりたくはない。
怖い。
何をされるか分からない。
暴力を受けるかも知れない。
だからそれを避けるために、
あたしは弱くなる。
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