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教室の前で睨みをきかせる彼女は、暫く何も発することはなかった。
「……せ、席につけ」
「……」
担任の言葉に返事せず、一番後方窓際の席に腰を下ろす。
私は少し振り向いて、恐る恐る彼女の姿を確認した。
頬杖をついて、面倒くさそうに外を眺めている。
怖い。
鋭い目付き。
さっきのギャルたちとは比べ物にならない。
もしも絡まれたりなんかしたら、殺されてしまいそう。
────
授業中も昼休みも、帰りのホームルームにも彼女の姿はなかった。
しかし担任は気にもせずに事を進めていく。
学校に来ただけマシってところか。
どこにいるんだろう？
鞄はあるし、校内にはいるはず。
ホームルームが終わり、クラスの人たちは一斉に教室を出て行く。
帰りに遊ぶ約束をする者、部活へ行く者などさまざま。
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