3人が本棚に入れています
本棚に追加
/101ページ
恐怖が体を支配して、動かない。
逃げなきゃ。
逃げなきゃ……!
なんで動かないの……!
再び涙がこみあげてくる。
「聞いてんのか? ……お前らだよ」
私なんか眼中になかったらしい。
もしかして、助けてくれるの?
少しホッとする。
彼女の標的はギャルたちに向いている。
「どーでもいいだろ、そんなの……。大体、お前学校にも来ねーで、あたしたちに──」
ピタリと話すのを止めた。
何かを悟ったかのように、口を閉じる。
これ以上口を開いたら、殺られる。
怯えた表情。
あのギャルたちがこんなに怖がるなんて。
あの人、一体何なんだろう。
最初のコメントを投稿しよう!