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──翌日。
通学路を歩く私は、普段より気分が良い。
だって、今日は初めて誰かと一緒に下校できるんだ。
上手く会話、出来るかな。
クラスに一番で登校し、教室に入る。
案の定、誰もいない。
ふと彼女の席を見る。
「な、なにこれ……」
『死ね』
『不登校が調子に乗るな』
『目障り』
そんな言葉が、彼女の机にマジックで書きなぐられていた。
大体予想はつく。
あのギャルたちだ。
絶対にそうだ。
あたしは清掃用具から雑巾を引っ張り出す。
廊下にある流しへ向かい、濡らした雑巾を持って教室に走って戻った。
そして、力強く雑巾で机を擦ってゆく。
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