3人が本棚に入れています
本棚に追加
/101ページ
とっくに下校していてもいい時間帯。
帰りのホームルームが終わって、一時間以上経過していた。
「調子に乗るなよ、このクソが!」
リーダーのギャルが、近くの机を蹴り飛ばす。
激しい音に私は驚き、一歩退いてしまった。
そんな中、悠里ちゃんは眠そうな表情で伸びをする。
私は気が気でならなかった。
「てめぇ、なめやがって──」
そのリーダーの片手には、カッターナイフが握られていた。
恐怖が体を支配し、硬直する。
殺される。
虐められていた時とは違う感覚。
生命の危機を感じ取った。
最初のコメントを投稿しよう!