玲央菜‐れおな‐

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ふと、登校中の生徒の会話が耳に入ってきた。 「あれ、やばいよねー」 「あぁ、あれ? ……クラスの子を殺しちゃったってやつ?」 そんな話。 殺人事件。 「一年生の、不登校だった──〝安藤悠里〟って子。四階の教室の窓から、クラスメイトの子を突き落として、殺しちゃったんだって」 「マジ!?」 「安藤さんの腕に切り傷があって、出血が酷かったらしいよ。それでさ──」 頭が真っ白になる。 私は崩れるようにして道路に座り込む。 私の初めての友達。 その子が、人を殺した? そんなわけない。 皆は知らないだろうけれど、本当は凄く優しい人なんだよ。 笑った時なんか、とても可愛くて── 聞き間違いだと、そう思いたかった。
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