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私は、また独りぼっちになる。
それでも、悠里ちゃんは和菓子屋にくる。
元気な姿が見られれば、それでいい。
私が悠里ちゃんと過ごした日々は短かったけれど、私の記憶に残っている。
──もう思い残すことはない。
さぁ、行こう。
正しい世界へ。
────
──
私が目を覚ましたのは、いつかの教室。
窓から降り注ぐ日差しが眩しい。
日差しを遮るように、腕で顔を隠した。
そして、私は声を失った。
何も口に出すことが出来ない。
分かっていたことだけれど、自分で決めたこと。
話せない。
もう、彼女とも。
そう考えると、やはり悲しい。
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