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時折聞こえてくる。
昨日観たテレビの話とか、
最近流行りのゲームの話とか、
今日はどこに遊びに行くだとか。
私には関係のない話ばかり。
でも、
『昨日のテレビは私も観たよ』
とかちょっと言ってみたい。
でも、私にはそれができない。
だって、話せないのだから。
だから私は本を読む。
自分だけの世界に入ることができるから。
誰に気を遣う訳もなく、楽だから。
しかし最近、そんな世界に浸っている時に、踏みいって来るやつらがいる。
「おいっ! お前また本読んでんのかよ。暗すぎ」
本から視線を外す。
目の前には、所謂ギャルというものが何人かいる。
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