永遠の抱擁 ~君の名は~(ディレクターカット版)

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子供の頃、俺は茨城県に住んでおり、母方のばあちゃんの家には良く遊びに行っていた。ばあちゃんも俺の事を可愛いがってくれて、はっきり言うと俺はおばあちゃん子だった。 親父の仕事の都合で東京に引越してからは少々疎遠になってはいたが、年一くらいは逢っていたと思う。 俺が小学校五年の時に、ばあちゃんの行動が変になって来て、医者に診て貰ったところ、アルツハイマー型認知症と診断された。長女夫婦が在宅で面倒を見ていたが、症状は徐々に進行して行った。 俺が中三になった平成二十七年には、ばあちゃんが徘徊するようになり、デイサービスに行くようになった。 俺はその頃から、奇妙な夢を見るようになった。
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