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私は、外で遊ぶよりも、家の中で遊ぶことが多かった。
それは母が、あまり私をおもてに出さなかったからだ。
私も、駆け回り、大声を出し、汗をかいてはしゃぐよりも、絵本を読み、ブロックで飛行機を作るほうが好きだった。
たまに外に出たとしても、エレベーターを待っている人は私が隣にならんだとたん、ちらちらと横目を飛ばす。
エントランスでは、さっきまで大きな声で話していた者が、急に額をよせ声をひそめる。そして遠くより、白い目で刺す。
母と買い物に出ると、冷ややかな視線はさらに多く突きかかってきた。
小さいからこそ、言葉を伴わない他人の悪意を、敏感にとらえたのかもしれない。
あのころ、私は自分が妾の子だとは、知らなかったのだから。父がたまにしか帰ってこないだけだと、思っていたのだから。
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