絢音のプロローグ

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「お願いがあるの、琴音ちゃん、このお見合い、替わって」 「何言ってるの? 無理よ、そんなの!」 「私だって、無理だよ。断ってもいいって言ってたから、この席だけ、替わって! 断るから!」 絢音が、あまり男性が得意でないことは、琴音は知っている。人見知りしないようでいて、人見知りなところがあるのが絢音だ。 そのくせ、一旦、懐にいれると、とても、人を大事にする。琴音は、軽くため息をついた。 「分かったわ。断わるのなら、問題はないでしょう。着替えましょう」 「琴音! ありがとう!!」
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