危険?

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そんなこんなで松岡と親睦を深めたのがおよそ三日前の事。今日の俺は休日を利用して一人で街に買い物に来ていた。 実は俺は今、相模グループの親睦会を開こうと企んでいる。 松岡や斉藤と俺自身もっと仲良くなりたいし、二人にも仲良くなってほしいからだ。せっかくグループが三人になったってのに、二人とも俺としか面識ないままじゃもったいないからな。 とりあえず買う物はお菓子とジュースと.........いや待てよ、いっそケーキとか買っちゃうか?プレートに『俺ら最強卍グループ』とか描いてもらったりしちゃう?そんでそのまま三人で校庭の一番でかい桜の幹に俺達の名前刻んだりしちゃって?そして舞校で一番強いグループに戦いを......... と、そこまで考えた所で、自分が思ったより浮かれているらしい事に気づいた。.........危ねぇ、一時の浮ついた感情で一生忘れられねえ黒歴史作る所だった。 .........いやでも、ケーキとかは無いとしても、仲間とこうやって集まって遊んだりとか色々.........実は憧れてたんだよな。 渋谷のグループにいた頃は参加できるような立場じゃなかったし、自分から進んで関わろうとはしなかったし.........でも、いつも渋谷を中心に大勢の人間が集まって騒いでんのは羨ましいなと思っていた。 ここに来てからずっと一人みたいなもんだったし.........性格だって偽って素の自分でいる事すらできていなかった。当時は特に何も思わなかったけど.........今思えば結構つらかったかもしれない。 .........それが二人とはいえ仲間ができて.........自分でいられる.........ありのままの自分を受け入れてもらえるようになった。 .........それが、すげえ嬉しくて.........あれ、俺って思っていたより人と関わるって事に飢えていたのかもしれない。 .........ってなると.........せっかく初めて集まる訳だし.........すっげぇ楽しいやつにしたいよな。 何だか嬉しいような照れくさいようなよくわからないテンションでカートを押しながらお菓子売り場に到着した.........のだが。 「アァー.........いい.........ハァ.........このライン.........滑らかな肌触り.........ハァハァ.........いい.........最高.........」 何だかわからないがとてつもなくヤバイヤツが、いた。 子どもが大勢いるお菓子売り場の床に堂々と座り込み(しかも正座)、何かが入っているらしい箱に頬ずりをしながら恍惚とした表情をしている。 .........人の事をあまり言えるような人間ではないが、あえて大きな声で言わせてもらおう。 .........................................アイツは確実に変態だ!!!!!!!! ちょっと待ってくれ。俺のシックスセンスが告げている。アイツは危険だと。 よし、一旦帰ろう。こういう時は見つかる前に帰ればいいんだよ。無かった事にしちゃえばいいんだ。 俺冴えてる!!よっ、天才!!神童!!!.........何でかなすっげぇ虚しい!!! 湧き上がる虚しさを気のせいだということにして、俺はカートを反転させ急いでお菓子売り場から立ち去ろうと 「んぁあ.........フゥー................あ.........?.........ねえ、ちょっと。舞校の人っすよね?」 はははははははははははは話しかけられたーー!!!!!!!
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