危険?

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「......クソがっ!!!こんな事で何を俺は......とりあえずてめえの顔ぐちゃぐちゃにしてこの訳分かんねえモヤモヤ発散してやる、このクソ相模がよぉぉっ!!」 「......ごめん、聡」 拳を振り上げた色島弟...いや、聡がふいにそのまま固まる。見開かれた瞳が一瞬揺れた。 「確かに、兄とか弟って呼び名はひどかったよな......俺が馬鹿だった。お前達にはきちんと名前があるのに.............」 「.........お前.................俺達の名前、知ってたのか .........」 「知ってるよ。俺達友達じゃんか」 「と、ともッ.........」 「.........なのに、ごめん.........俺、気安く名前で呼んだりしたら、嫌がられちゃうかも、って思って.........だから、兄だ弟だなんて、ふざけた呼び名で.........自分が傷つきたくないがために、二人を傷つけたよな、本当にごめん.........」 「.........傷ついたりはしてねえけど、不快だったのは 確かだよ、バカ」 「うん、本当に本当にごめん。.........今弾みで呼んじゃったけど.........二人さえよければ、今からは名前で呼ばせてくれないか?俺、二人ともっともっと仲良くなりたいって思ってるし.........その第一歩として、まずは名前で呼び合いたいんだ。.........もちろん、嫌だったら無理にとは言わないけど.........」 俺が少し不安げな顔で二人を見つめると、二人は微かに身動ぐ。 「......ダメ、かな......」 「!............だ、ダメなんて言ってねえだろぉおおが!!!」 「...........す、すき、に、呼べよ、相模...」 「......ありがとう...二人共..............じゃあ、まず.........」 そう言いながら、俺は渉の方を向いた。 「.........渉。.........俺の事、名前で呼んで.........?」 「あっ.........................ま、ま.........雅、貴.........」 「.........うん、ありがとう。.........聡は?名前で呼んでくれる?」 「.........う.................と、特別、だからな!!.................ま.........雅、貴.........っ」 「.........ありがとう。俺、すっげえ嬉しいよ」 そして俺はダメ押しとばかりに、二人の手を掴んだ。突然の行動に驚いたのか体をビクリと震わせた二人が、赤らんだ顔で俺を見つめる。 「.........これから改めてよろしくな、二人とも」 「.........あ、あぁ.........よ、よろ、しく.........雅、貴.........」 「.........仕方ねぇからよろしくしてやんよォオ.................ま、雅貴.........」 こうして俺達は今までより一層仲を深めたのだった。 .........名前の区別つけるの面倒だし呼び名なんて今更変えなくていいよなーと思ってた事は墓まで持っていこうと思います。
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