再び

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「...?.........何だよ?いらないのか?武虎って甘いものだめだったか?」 「...いや.........相模さん............もしかして、松岡さんや斎藤さん以外......例えば、色島兄弟に対してもクロなんじゃないですか...?」 「いやいやそんな訳ないだろ....流石に色島兄弟相手に..................兄はまだしも、弟あんだけやべえヤツなのよ?ナイフペロォするし集団で一人ボコってるしツンデレだし経験ないからか初心だしすぐ照れるし迫るのは慣れてるけど自分が迫られると弱いのかすぐオロオロするし.........」 「.........あの、気づいてるかわかりませんけど途中から気持ち悪いですけど」 「.........んん.........?.........す、既に俺.........そういう感情を抱き出している.........?....お、思い当たる節が完全に無いとは明言できない......確かに、可愛いなーとか......イケそう...とか......考えちゃったりもした事あるけど.........で、でも、兄貴の方には流石に.........!」 「.........流石に?」 「.........弟と同じで見た目ゴリゴリの不良なのに優しいし気遣いできるし料理も裁縫もできて素敵だし笑った顔可愛いしやっぱり初心だし.................はえ.........?」 そこで俺はとある恐ろしい事実に気づいてしまう。.........いや、今まともに関わってる人が少ないからとはいえ.........俺、今の所全員を性的な目で見た事がないか.........? 「..............え、もしかして俺って...相当節操無い...?......え、待って、何かこのままだと俺ってば関わる人全部に性欲剥き出しみたいじゃない...?隙あらば誰彼構わずえっちな目で見て、抱こうとしている.........?」 「...............自分、用事思い出したので帰ります」 「まてまてまてまてまてこのタイミングで帰るなよ、どういう事だよ今お前が帰ったらあの.........本当にやべえみてえになんだろ!!わかるよな!?何を思って帰ろうとしたか言うてみ!?怒らねえから!!!」 「だって、襲われる...........」 「襲わないよ!!?流石の俺もそれくらいの常識はあるからね!?武虎くんは俺の事凶悪な性犯罪者か何かだとでも思ってんのかな!?」 「......え......違うつもりなんですか...?」 「何その心底びっくりしたみたいな顔!?心外だわ!!!俺にだって人並みの常識と堪え性くらいあるわ!!!それがあるからこそ松岡を前にしても欲望を吐き出しこそすれ、実際には手を出したりしてないんだろうが!!」 「...でも、結局いつかは手ぇ出すんでしょ?」 「そりゃあ、そういう事できそうな場面に出会したら致すとも!!!据え膳食わぬは男の恥ってな!!!」 「通報しました」 「やめろよ俺をどうするつもりなんだよ何かあったらすぐスマホ開いてよぉこれだから現代っ子は嫌なんだよ!!!!」 その後も逃げようとする武虎を何とか引き留めているうちに日が暮れてきたので、俺はひとまず武虎に口止めをした後、解散する事にした。
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