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夕暮刻を過ぎた街路。
私の自動運転車両は、『自宅まで』のオート・ドライブ中。
幹線道路は、上下線とも渋滞中…だけれど、私の乗物も、少しずつ動き出している。
マンションまでは…もう、数分の距離。
でも…真っ暗の部屋へ、このまま…帰ったところで…。
けれど、それなら…どこへ行けば?
私の居場所とか…どこにあるのだろう…?
気づかない内に…私は、呟いている。
大好きだった、お姉ちゃんの…その名前を。
…そして。
私は…呟いている。
お姉ちゃん…。
「あなたのところへ」
…と。
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