9話

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9話

パーティが終わり、約束通りにロイさんの部屋に戻ってきた。 ソファーに座り軽く息を吐くと、顔を覗き込まれ、軽く唇を啄ばまれる。 「ハニー、疲れちゃった?…さっきの続き、していい?」 「…シャワー浴びたいです。」 「ん~…じゃあ、一緒に入ろうか。」 「えっ!それは…」 「少しでも離れたくないんだ。だから、ね?一緒に入ろう?」 強請るような顔で言われて、嫌だとは言えず、バスルームへと2人で向かう。 どうやら私は、彼に甘えられることに弱いらしい。 「ハニー?脱がないの?」 「いや、だって…」 脱衣所に着いて早々、彼は躊躇なく脱ぎ始めた。 そのあまりの脱ぎっぷりに、私の方が恥ずかしくて視線を逸らした程。 そして現在、私は一枚も脱ぐことなく、裸の彼に見つめられている。 「あの、先に入ってもらっててもいいですか?後から…」 「ダーメ。ほら、脱いでハニー。脱がないなら、僕が脱がしちゃうよ。」 伸びて来た手に、スーツのジャケットを脱がされてしまう。 「え、待って…!自分でっ」 「ほらほら、早く。」 嬉々として私の服を脱がしていくロイさんに、私はなすすべなく… すぐに一糸纏わぬ姿にされてしまった。 「ハニー…綺麗だ…」 彼の言葉に、腕で体を隠す。 「ダメ。隠さないで、見せて?」 「恥ずかしいです…」 「後で見られちゃうのに?」 「…見えないように、暗くします。」 「ダメ。絶対見る。だってこんなに綺麗なのに、見ないなんて出来ない。」 そんなこと言われても、恥ずかしいものは恥ずかしい。 大体、自分の体に自信なんてない。 「…とりあえず、中入ろうか。こんな所でいると、風邪ひいちゃうよ。」 促されて浴室へと入ると、ちょっとひんやりした床が、恥ずかしさで火照った体に気持ちいい。 シャワーから出るお湯で、湯気が立ち込め始めると、ザッと体にかけられた。 「ハニーの事、洗ってあげる。」 「え…いえ、自分で…」 「僕が洗ってあげたいんだ。ほら、そこに座って。まずは髪の毛ね。」 有無を言わせぬ感じで座らされ、髪の毛を洗われ始める。 戸惑いつつも、人に洗ってもらうのは気持ち良くて、ついつい為されるがままになっていた。 「じゃあ、次は体ね。」 「それは自分でっ…!」 「いいから、このまま僕にさせて。」 「でも…」 泡立てたタオルで体を洗い始めた彼に、躊躇しつつもそのままにしていると、その手が胸へと辿り着き、ハッと我に返る。 「や、やっぱり、せめて前は自分でやりますっ。」 「どうして?恥ずかしい…?」 後ろから抱きすくめられ、耳元で聞こえる吐息混じりの声に、肌が粟立つ。 「やっ…」 「可愛い声…耳で感じちゃった?」 耳朶を食まれ、甘噛みされると、ゾクゾクが止まらない。 身を捩って逃げようにも、抱き込まれてしまって身動きが取れない。 さっきまで彼の手にあったタオルは床へと落ちていて、泡まみれの手が、自由に私の素肌を撫でまわっている。 「ハニーのおっぱい、もうこんな…ツンツンってしたらどんどん硬くなっちゃって、可愛い。」 「やぁっ…」 耳元から聞こえる自分の痴態に、恥ずかしくて逃げ出したいのに、下腹部に熱が溜まり、潤んできている。 「こっちもちゃんと洗わなきゃね。足開いて、ハニー。」 「やっ…そんなの無理っ…」 「でも、ちゃんと洗わないと。ね…?ハニー、いい子だから開いて。」 太ももをサワサワと撫でられ、その擽ったい感触に思わず足を開いてしまうと、すかさず彼の手が潜り込んでくる。 「ああ…もうこんなに溢れてるね。洗っても洗ってもヌルヌルで…キリがないよ。」 「んっ…やめっ…」 一番敏感な所を弄られて、体が仰け反ってしまう。 あともう少しで昇りつめる、という所で、急に彼の指が離れて行った。 中途半端な状況に、甘い疼きが止まらない。 「一度、泡を流そうか。」 ニッコリと微笑んだ彼の余裕さが、恨めしい。 私はこんな状態だというのに。 シャワーをかけられ、泡が綺麗に流れ落ちていく。 さっきまで彼に触れられていた場所は、シャワーの水流ですら敏感に感じ取ってしまう。 「ここ、流しても流しても溢れてくる…ハニー、もう限界。ここで入れていい?」 「え…」 「だって、もうこんな…我慢できない。」 その言葉に、今まで見ないようにしていた彼の下半身を思わず見る。 え、ちょっと待って。 これ…無理じゃない? 大きいなんてもんじゃない。大きすぎる。 外国人のは大きいと聞いたことがあるけど、これは… 急に冷静になった私は、動揺しすぎて何も言えず。 彼のモノを見て彼の顔を見て。 「あの、ロイさん…えっと…」 「大丈夫。優しくするから。ほらハニー、後ろ向いて?」 体を持ち上げられ、クルっと後ろを向かされる。 壁に手をついてしまえば、準備完了。 …じゃなくて! 「あの、ちょっと待っ…」 「何も心配いらないよ。一緒に気持ち良くなろう?」 「いや、そうじゃなくて…」 あなたのその凶悪な程に大きいモノが問題なんです! 「いくよ、ハニー…」 「え、うそ、本当に待っ…てっ…あっ、あああ!」 「ああ…ハニーの中、温かくて…凄く気持ちいい…」 「やっ…ダメ…おっき、いっ…あうっ!動かな、いで…」 「そんなの無理だ。気持ち良くて勝手に腰が動いてしまう。ああ、ハニー…体までいいなんて…ますます手離せないっ」 「あああ!」 メリメリと音がしそうな程に、押し広げながら入ってきたモノに、ガツガツと奥を攻め込まれ、私の叫ぶような喘ぎ声が浴室にこだまする。 「ハニー、好き…好きだっ」 「あっああ!やああ!も、やめ…」 「くっ…もう、出るっ。ハニー…玲奈っ、愛してる…!」 「ああああ!」 彼の熱いものがお尻に吐き出されるのを感じながら、荒い呼吸を繰り返すことしか出来ない。 「ハニー、ごめん。一度では終われないみたいだ…」 「え…?」 驚く事を言われたような気がして、後ろを振り向くと、少しだけ申し訳なさそうな彼の姿。 そして、視界の端に見えた彼の下半身には、まだ大きさを保ったモノが… 「うそ…」 「我慢してたから…治まらない。ハニー、次はベッドで愛し合おう。」 「いや、あの…」 戸惑う私を他所に、彼はサッとシャワーをかけた後、タオルで軽く水分を拭きとってくれる。 行為の後特有の気怠さが残る私は、されるがまま。 「ベッドまでは僕が運んであげるから。」 そういうと、すぐに私を横抱きにした彼は、ベッドルームへと一直線に向かう。 「ロイさん、あの…」 「…ちょっと今夜は、離せそうにない。ごめんね…ハニーもいっぱい気持ち良くして、満足させてあげるから。」 「いえ、私はもうさっきので充分…やっ、ちょ…あああ!」 埋め込まれた硬くて大きなモノに貫かれる。 私はさっきので充分満足です。 …そう言いたいのに、口から出てくるのは、喘ぎ声だけ。 彼に激しく翻弄された私は、この日人生で初めて、意識を飛ばすという経験をした。
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