序章 私はこうして旅立った

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……トントントン。 軽快に響く包丁の音で私は目を覚ました。 見慣れない天井……。 「ここは?」 自然と声が漏れた。 体を起こそうとすると、激痛が走る。 「うぐっ。」 思わず、声にならない声を漏らす。 「おお、気がつきなすったかね、おチビちゃん。」 聞きなれない声が、私の耳に届いた。 なんとか、声のする方に顔を向ける。 開け放たれた扉の向こうから、エプロン姿の直立したドラゴンが顔を見せた。 身長は2mくらいはあるだろうか?
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