序章 私はこうして旅立った

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「ふむ、落ち着くのじゃ。」 「街は? アルグはどこ?」 全身に激痛が走るも、なんとか起き上がろうともがいた。 「落ち着くのじゃ、ミル。慌てても始まらんぞい。」 ブレンさんは、落ち着いた声で制止した。 何故か私はその言葉に逆らえない。 動かない体、視線だけでこの部屋の中を見渡した。 古びた木造の一室。 壁には、これまた古びた絵が飾られている。 他には古びてはいるけど剣や鎧が置かれている。
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