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「力……それって、何でもできるってやつか?だったら今すぐくれ!オレはいつまでも雑魚扱いされたくないんだよ!」
「あはははっ、とってもいい返事じゃないか!いいよ……キミにぴったりな力を授けよう。」
俺の目の前に突然現れた少年は、オレの胸に怪しく光る手を当ててきた。すると、だんだん力がみなぎってきた。
「ぐっ……ウオオオオオオオオオオ!』
「ハハハッ、今日からキミはボクの仲間さ!一緒にクリスタの中央区を荒そうよ!」
『ああ、オレのことをバカにした奴らを全員ぶっ潰して二度と口を開けなくさせてやる!』
―そして、その日の夕刻、ウォルフレッドの家―
『大変だ……ウォルフ、至急……に……てくれ!』
「ハイエナ、オイ!ハイエナ……一体何があったんだ?」
俺はとりあえず、任務を終えて帰宅したばかりだったが、そのままハイエナの元へ向かう準備を簡単に済ませ、結晶の柱へと走った。
「ウォルフレッド、私を一人にしちゃって……」
―クリスタ上層部、結晶の柱・赤の出入口―
とりあえず近くの街に出たはいいが、クリスタなんてあまり歩くことがなかったぶん、こういう時に限って面倒なことに……
『さっきは悪かったな、至急聖オパーリア学園の校区に来てくれ!何かヤバイのが暴れてるってクチだ!』
「そうか……了解した。それはそうと、ハイエナ……息が上がってないか?」
『相も変わらず観察眼のすごいこと……そうだよ、尻尾巻いて壁に隠れてんだよ。オレとしたことが…情けない。』
「ハイエナが尻尾巻くなんて……まさか、例の奴がもう動き出したのか?」
『さぁな、そこまでは分からんなぁ。とにかく、オレは一度本部に戻る。お前も、もし向かうんなら気を付けろよ……じゃあな!』
聖オパーリア学園……中央区じゃないか!しかも、この時間は聞くところによれば放課後の部活動に励む生徒が多いらしい……ましてや校区に出没したのなら……
悲劇は繰り返させやしない!必ずこの俺が…剣に誓ってでも止めてやる!
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