第1話:焔千夏の気がかり。

10/10
前へ
/112ページ
次へ
ミハルちゃんの家からの帰り道、 私は何かに後を付けられているように感じた。 心なしか、羽音がする。 それは小さなものではなく、そこそこ大きめのもの。 魔虫だった。 しかも何匹も。 私は日のロッドをショルダーバッグから取り出し、構えて吹いた。 その音色を受け、活性化したサラは、その魔虫たちを一瞬にして燃やし尽くして消滅した。 私の目には、もうひとつ気になるものが映っていた。 闇に隠れるように、遠巻きにこちらを見ているもの。 両肩からは黒い翼が生えている。 だか、その存在は、私たちに攻撃を仕掛けることなく、闇に消えるようにその姿を消した。
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加