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蛞蝓と兎だけは絶対許さない。
…ロンドン時間、【06:34】…セット。
時間を止めて、トラックから降りる。
「…ふぅー…。」
ここまで移動(飛行機)、移動(飛行魔法)、移動(トラック)と、移動続きで何だか体が鈍ったような気がする。
適当に肩を回したり、伸びをして。
さてさて、あの女は何処かなっと…。
…ま、やっぱ園芸部…って珍しい顔がいるじゃんか。
…兎ノ助か…懐かしいな。
…と言うか、こいつら交流あったんだな?
…少しぐらい会話を聞いて行くか。
「…野薔薇姫。」
時間を操るのはかなり魔力を使うからやりたくないんだが…ま、音だけ拾えば手持ちの魔力でもやれんだろ。
イメージとしては未来に電話を掛ける感じ。だから、音はデバイスから聞こえて来る。
『!?ギャアアアアアアアアア!!』
…前言撤回。今直ぐぶっ殺…ぶっ壊してぇ、この兎。
『ちょ、そんな大声出さないでくださいまし!』
うんうん。たかがナメクジ、踏み潰せば良いだけだろうが。
『意外だなお前…なんで平気なの…。』
あっはは!情っけねぇ声。
『なんでと仰いましても…見慣れたといいますか…。』
『触れる?』
嫌だぁ…。(叩き潰すならやるけど。)
『好んで触ったりはしませんわ。手が荒れることもありますもの。』
うわそうなんだ…ナメクジ最低。
『昔は苦手でしたけれど、お世話をするには避けて通れませんし。』
『ほー…たくましくなったなぁ…。』
…。
『刀子も自由も、なめくじ位へっちゃらですわよ。』
『俺は…だめだなやっぱ。ちょっと腰が引けるわ。』
『まぁ、感触がありますの?』
『いやその、イメージ的な…。』
…何だろう、このどうでも良い会話。…はぁ…何か苛付くわ。
『で、でもアレだぞ!学園生がどうしても無理って時は勇気を出して触るからな!』
『そういうものですの?』
『俺は進路指導官だ!漢と書いてオトコだ!生徒を守る!』
「ちっ…。」
殺す対象が1人…1匹?…増えたか…。
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