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21:自分ではない誰か?
こんばんわ、新開です。
ここのところはずっと新作を書いています。自分の中での目標は10万字。僕にしては短い方です。書いては直し書いては直しを繰り返しているので、完結させるまで連載はやめておこうかな、と思っています。だけども、一応コンテスト用に書いているので、冒頭分だけでも投稿して、どういった反応をいただけるのかな?と考えてしまう自分もいます。怖いお話を考えるのは非常に難しいので、いつも「これであってる? ホラーになってる?」ときょろきょろしながら書いてます。
突然ですが、「ないものをあるように書く、創作する」って楽しいですよね。僕は作中でよく歌の歌詞や詩を創作していますが、これは何も僕に詩人の要素があるわけじゃなくて、書いてて必要だと感じる時に捻りだしているにすぎません。だからいざ「よし、詩を書こう」と思ったって書けません。
なにが面白いって、物語上では本当に存在しているという設定にすると、自分とは別の人間が生み出した作品としてすーっと降りて来る。さっきまで自分の中になかった言葉たちが、登場人物になりきることですんなりと出てきたりする。そしてこの瞬間が非常に楽しい。小説を書く特に使う脳とは別の部分がスパークしている気がします。
『繭子』は音楽がベースになっているため、実在のバンド名も多く出て来るせいでややこしいですが、基本的には歌詞や曲名は僕が作っています。ベストアルバム考える時楽しかったなー(笑)。
もちろん『文乃』や『風の街エレジー』で描かれる詩などもそうだし、目下最新作の『夜から生まれし獣』もそうです。巻頭歌とラストで読まれた詩も、何十年も前から存在している詩なんだと自分に暗示をかけながら言葉を紡いでいきました。
物語を考えている時よりも、こういった細かな設定や、世界を構築する作業の方がひょっとしたら好きなのかもしれない、と思うこともあります。
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