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小さい頃親戚のおばさんの家で遊んでいた時が始まりだったのかもしれない。
一通の電話がかかってきて、その電話に出た瞬間おばさんの顔色が
酷く変わったのを覚えている。
そして震える声で一言、「今すぐ行きます」と。
その後「茜ちゃん、、、出かける準備をして。」みたいな事を言っていたような気がする。
おばさんに連れられ大きな建物に入った。
おばさんは真っ黒な服を着て色々な人に挨拶していたっけ。
その人達は皆 私を見るなり「かわいそうに」って言った。
幼い私はその意味を全く理解していなかったけど。
しばらくしてお父さんとお母さんが真っ白な棺に入り寝ているのを見た。
ママとパパはどうして寝ているの?と聞こうとしたけど、いくら子供でも
泣いているおばさんには声をかけることができなかった。
そこからはあまり覚えてないけど確か「ママとパパはどこ?」て聞いた。
するとおばさんはまた泣きそうな顔した。
「あのね茜ちゃん、パパとママは遠くへ行ったの。もう会えないのよ。」
しかし子供というのは残酷でそれで納得できる程単純ではなかった。
「茜も行く‼︎ママとパパと一緒に行く‼︎」
その時おばさん どんな顔をしていたっけ。きっとひどく困った顔だろうけど。
「茜ちゃんの、、パパと、、ママはね、、、遠くへ、、、、
お空の向こうに行ったのよ。だから、だから、、、、、」
おばさんは言葉を詰まらせながら宥めるように言った。
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