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降りる人も乗る人もいない、寂し気な駅だった。
ホームから出ると、シャッターの閉まった商店が並んでいる。
ヒロシ君がインターネットで地図を出してくれて、それを見ながら進んだが
目印になるお店が見つからなかったりして、
散々うろうろさせられたが、目的になる場所のヒントすらなかった。
僕らは五年生になっても仲良し三人組だ。
今日はトオル君の弟のアキオ君も連れて、
隣町の縄文時代の遺跡を見に行ったんだ。
「コイツは・・まいったね・・。まるで化かされているみたいだ。」
珍しくヒロシ君が弱音を吐いた。
道を聞こうにも、人通りが全くないのだ。
僕らは困り果てた。
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